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【TCG】遊戯王 マスターデュエル 不知火デッキ基本編【プレイ感想】

記事を改修しました。

※2022年追記
2022年時点でアンデット用のストラクチャーデッキが発売され、ある程度の新規カードも増えました。
あとちょっと環境が厳しくなったので……それ含めた解説を、改修版に記載しました。
この記事の内容も包括しているので、下記の内容を見ていただくだけでOKです!
【TCG】遊戯王 マスターデュエル 不知火デッキ基本2編【プレイ感想】 (soji-nagare.com)

※2024年追記
また遊戯王熱がぼちぼち上がってきましたので、こちらの記事を改修していこうと思います。
回収し終わるまでは、基本2編を見ていただければ幸いです!
(とはいえ、今の環境についてこれないですが……)

記事の趣旨

この記事はゲーム「遊戯王 マスターデュエル」のデッキ構築の試行錯誤記事となります。
あくまで試行錯誤の内容ですので、攻略ではなくプレイ感想となっております。

あまり参考にならないかもしれないし、そもそも見当はずれのことを言っていることがあるかもしれません。
(本ライターは15年以上前に触ってからほぼやってなかったので……)
またガチでもないので、けっこうフィーリング的なお話もします。理論じゃない、感情で感じるんだ(?)。
書いてる効果も文章短縮のため意訳です。ちゃんとした効果を知りたい場合は、実際のカードを見てくださいね!

そんなライターが、不知火デッキについてあれこれ語ります!
なお基本編と称しているのは、本当は不知火+〇〇デッキを作った時に同時に不知火紹介をしようと思っていたのですが、案外文章が長くなってしまったので、こちらに不知火共通事項をまとめることにしました……。

遊戯王におけるアンデットテーマの歴史

アンデット族のテーマは古く、遊戯王初代の「王国編」で、城之内と戦った「ゴースト骨塚」が初出です。
と言っても、その当時は「テーマ」という概念はなく、メインモンスターにあやかった関連カードが出るだけでした。ゴースト骨塚は「ゴースト王-パンプキング-」をメインにアンデット族カードを構成しているデッキで……要はメインカードにあやかれるアンデットであれば何でもよかったと言えるわけですね。
さて、そんな彼ですが、今後の遊戯王における重要なイメージを残していきました。

アンデットは曰く、
「死んでも蘇る」
「守備力が低い(あるいは0)」
「妖怪(パンプキング)もアンデット族」
というイメージです。

死んでも蘇るというのは、現代では「墓地に送られた時にアンデット族は真価を発揮する」という意味合いに変わりました。「墓地に送られたら蘇生する」「墓地に送られたら〇〇する」みたいな感じですね。
これはつまり、墓地に送られてからがアンデットは本番、と言うことです!

この特性は非常に癖が強いです。一番に上げられるメリットとしては、「フィールドだけでなく墓地でも活躍できる」点。
これは単純にリソースが2倍になっていることを指していて、継続戦闘力がひと際高いです。
多くのカードが墓地に送られて発動できるものといえば、「デッキや手札からカードを加える・召喚する」くらいです。しかし、アンデット族テーマの多くは蘇生手段を持っており、「墓地が終わり」ではないのです。成仏(除外)まで働くことができるのです。

逆に弱みは「1ターン目に墓地にいないこと」です。
……何当たり前のことを言っているんだ、と思われるかもしれませんが、これがアンデット族テーマの主題にして永遠の課題なのです。
「墓地で活躍できる」ということは、「墓地にいないと活躍できない」です。
フィールドならまだしも、手札にいる場合だと腐りやすく、デッキにいる状態ならまず呼び出されることはありません。「デッキから墓地送り」の能力を持つものも多数いますが、やはり直接召喚するという手を持つアンデット族はなかなかいません。
蘇生というのは一度「死」を経由しないとダメ、ということなのでしょう。
そのため初動に弱いというのが、アンデット族テーマ共通の弱点です。

この「遊戯王におけるアンデット族」のイメージを踏まえつつ、不知火について語っていきたいと思います。

不知火とは?

前述した「アンデット族のイメージ」視点から答えると、「少しずれたアンデット族」といったテーマです。
何がずれているんだ?、というと……不知火は墓地ではなく、除外で活躍するのです。

成仏=除外イメージであるといったアンデット族なのですが、不知火は「転生」という設定を持っています。それが効果にも表れていて、「墓地→除外(効果発動)→フィールドへ特殊召喚(転生)」という極めて特殊な召喚フローを持っているのが特徴です。
また墓地で効果を発動するのではなく、除外時に効果を発動するのも、不知火ならではです。本当は墓地を経由せず直接除外でも発動するには発動するのですが、直接除外する方法が少ないため、墓地経由というのが一般的です。
このため、不知火は墓地という「第二の手札」だけでなく、除外と言う「第三の手札」を持つことができる、きわめて自由度の高いテーマといえるのです。
召喚の流れを極めれば、1ターンで8000LPを削りきることだって無理ではないでしょう!
幽世から何度でも蘇る不屈の侍たち……カッコイイと思いませんか!?


……と良い部分を上げればそんな感じなんですが。
悪いところを上げるとすれば、それはずばり「展開力」。
・墓地、除外に溜めるカードが少ない
・特殊召喚する手が少ない
・墓地経由で除外しなければならないので、墓地発動のアンデットより1手多く必要
・自カードを除外する効果はほぼないので、外から除外する何かしら1手多く必要
・自分の展開を支える、あるいは相手の妨害を崩す妨害能力がない

うーん。展開に必要な要素が多すぎる……。
除外が終わりじゃない以上、エンドレスでリソースになるわけですから、その無限性を考慮して、1ターン中に無限にならないよう展開に枷ができているのだと思われます。しかし、それ混みで考えても、かなり展開が遅いです。
逆に言えば、それを補うことさえできれば……不知火で活躍できるわけですね?
実際、「エルドリッチ」や「ヴェンデット」等の弱点を補ってくれるテーマと組むと、かなりの強さを発揮します。まだアンデット族融合のテーマがありませんが、もし出来たとするならばそちらとも相性が良いはずです。

とはいえ、まずは不知火を知らないと、デッキ構築もままならないでしょう!
ですので、まずは不知火の基礎から解説したいと思います! そしてこの記事を通して不知火に興味を持ってくれたら、そしてデッキ構築してくれたら筆者は嬉しいです!

不知火の基本展開~攻める場合~

不知火が攻める場合、基本的な取っ掛かりとして、下記が考えられます。

[1]「妖刀-不知火」による疑似S召喚、「逢魔ノ妖刀-不知火」による除外回収、再びS召喚
[2]「不知火の武士」による除外攻撃、相手のターンでの除外効果使用
[3]「不知火の宮司」の除外による表側表示カード破壊
[4]「不知火流 燕の太刀」によるフィールド破壊

[1]
完全に打点用と考えてください。「戦神-不知火」がとても強力なので、ダメージが出せそうな時は積極的に狙いましょう。
[2]
打点はありませんが、除去役としてはかなり強力です。除外耐性がなければ「不知火の武士」で倒しに行けます。また効果発動時に[3]と組み合わせるとより活躍できるでしょう!
[3]
他のカードに除外されなければ効果が発動できないという弱みはありますが、発動した「不知火の宮司」は除外ゾーンにいるため、一部の無効系効果だと手が出せず刺さることがあります。
[4]
デメリットが大きく、しかしリターンも大きいです。ただ惜しむ部分として、不知火は罠カードを持ってくる術が貧弱かつ相性が悪いこと、デッキ操作を含むため「灰流うらら」でも止められてしまうことです。

不知火が攻める上での弱点は、事前準備が少なくとも1ターン以上必要なことと、打点モンスターと敵除去手段が別々に必要という点です。
罠カードもそうですが、「妖刀-不知火」の効果は墓地に送ったそのターンは使用できません。これを待たずに攻撃を仕掛けても中途半端にしか削れず、最悪次のターンに回す資源がなくなってしまう恐れがあります。
また除外する方法もそれほど多くはないのですが、除外からモンスターを戻す方法も多くありません。効果自体が連続使用できなくなる盤面に変わってしまうことが多く、盤面を戻すのにもリソースが必要になります。
ここぞという時のために、忍耐強く待つことも必要でしょう!

不知火の基本展開~守る場合~

不知火には守るというか、妨害に関しては弱く、ほぼ相手のすることを受けきるスタンスになります。
しかし、「守るだけ」に関してはやたら強力なカードを控えており、このカードを中心にしのぐことになると思います。

[1]「不知火流 才華の陣」の②「墓地から除外し、アンデットモンスター1体に他のカードの効果を受けない」効果を付与
[2]「炎神-不知火」の「自分フィールドが戦闘・破壊される場合、代わりに墓地の不知火モンスターを除外する」効果を使用
[3]「不知火の宮司」の除外効果で表側表示カードを破壊
[4]「不知火の鍛師」の除外効果で自分フィールドのアンデットは戦闘破壊されない
[5]「不知火の武士」の戦闘除外効果で、攻撃してきたモンスターを相打ち・除外する
[6]「不知火流 輪廻の陣」で自分フィールドのアンデット族モンスターを除外し、受けるダメージを0にする

[1]
アンデッド族モンスター1体に1ターン「他のカードの効果を受けない」効果を付与します。効果ではないリリース(壊獣とか)と戦闘破壊を除けば、魔法・罠・モンスターの効果が効かず、実質無敵になります。
ただし、味方の効果も受けないことには注意です。[2]や[4]の効果を受けられなくなります。逆に自身の効果は問題ないので、「炎神-不知火」に付与できれば、そのターンはほぼ生き残ることができるでしょう。
[2]
自分フィールドのアンデット族モンスター破壊に対し、墓地の不知火カード除外で肩代わりします。
おそらくこの効果はパッシブの類に入っており、効果発動時の妨害は受けないっぽいです。推測ではありますが、破壊判定が発生した時に効果が適用される……「相手の戦闘・効果動作中に効果が発動される」というチェーンを無視した動作が度々発生します。これでは「効果を発動」トリガーのルールにあてはめられないので、パッシブの扱いとしてみなされているのではないでしょうか。たぶん。
[3]
相手の展開中に、「不知火の宮司」で要のモンスターを破壊して、妨害する方法です。たかが1体のみの除去なので展開を止める手としては乏しいものの、次ターンの反撃のために敵の頭数を確実に減らせる方法です。
また墓地から除外して発動という、下手な罠カードより効果が止めにくい点が評価できます。
[4]
戦闘破壊を防ぐことができます。現在のMDでは当たり前のように効果で破壊・除外してくるため、戦闘破壊だけではあまりにも足りませんが……。
[5]
戦闘までもつれ込んだ場合、「不知火の武士」の効果で最悪相打ちによる除外を狙うことができます。これはそう難しいことではなく、[1]の方法で「不知火の武士」を指定すれば、ほぼ確実に戦闘までいきます。
また「不知火の武士」の効果は相手ターンでも使用できるため、[3]や[4]の起点にもなります。
[6]
この効果を頼る時点で、既に負け展開だとは思われますが……かなり粘ることができます。
ただ一部ダメージは無効にすることはできません。魔法によるバーンダメージは食らわなかったような覚えがありますが、「赫灼竜マスカレイド」の効果ダメージは防げませんでした。「LPを支払う」という表記に対して適用されないのかも?

不知火の基本展開~展開の仕方~

不知火の展開は以下の状態を目指すように動くべきだと、私は考えています。

[1]「妖刀-不知火」を始めとした、除外することで効果があるカードを墓地へ送る
[2]墓地に「妖刀-不知火」「不知火の宮司」(不知火の隠者)があり、手札に「逢魔ノ妖刀-不知火」があり、ターンを迎えて相手LPを削りに行く
[3]フィールドに「不知火の武士」がおり、墓地に「不知火流 才華の陣」「不知火の宮司」他不知火モンスターカードが存在する状態でターン終了する

[1]
まずどの戦略を取るにしても、不知火カードを墓地に送らなければ始まりません。墓地へ送る方法はほぼ皆無ですが、チューナーに関しては「不知火の隠者」や「不知火の武部」から特殊召喚できます。ここからこつこつとリリース、戦闘破壊など溜めていくしかありません。
[2]
1,「妖刀-不知火」の効果で「不知火の宮司」除外、Sモンスターを特殊召喚&相手モンスター1体破壊
2,「逢魔ノ妖刀-不知火」を召喚・効果使用。除外した「妖刀-不知火」「不知火の宮司」をフィールドに
3,フィールドに戻した2体でS召喚
アレンジとしては、下記の通り。
〇 「不知火の武士」で「不知火の宮司」を除外し、「妖刀-不知火」は別のモンスターを除外する
〇 「不知火の隠者」を除外対象にし、Sモンスター召喚後に「妖刀-不知火」をフィールドに戻す
〇 「不知火の師範」が墓地にいる状態なら特殊召喚し、S素材のひとつにする
通常であれば召喚できるSモンスターはレベル6が限度ですが、このアレンジを取り入れることで、レベル8・10も視野に入ります。
[3]
相手へ決定的なダメージを与えられない状況だと、むやみにS召喚をしても壁にしかなりません。S召喚の素材にするよりかは、「不知火の武士」の戦闘アシストのために温存しておくと良いかと思います。
状況に応じて「不知火の武士」から不知火カードの除外を行い、相手を牽制します。どうにもならない状況になった場合は、「不知火流 才華の陣」で戦闘までやり過ごし、相打ちを狙います。

不知火デッキ~考えられる構成2024~

2024年のMDにおける不知火……というかアンデット自体が、かなり下火に入っています。
初期にあれだけ使われていたエルドリッチでさえ、あまり見ず……そもそもアンデットというイメージが悪いのもありそう。新規アンデットテーマがないまま、現在に至ります。

まあ新規テーマがないことより、一番痛いのは「隣の芝刈り」が制限カードに入ってしまったことでしょうか。
これにより60枚デッキ編成が難しくなり、余裕のある墓地送りが出来なくなりました。
更に現行環境では、効果無効がなくとも攻撃に特化したテーマが多く、だいたい2~3ターンで決着つきます。
以上のことから、すぐ展開できるよう、かなり展開ルートを絞った方向性で考えなくてはいけません。
狙った手札を持ってくるには、テーマがそもそもサーチに欠けているので、母体である不知火のカードを多く増やすことはできないことから、40枚デッキ構成にするしかなさそうです……。

その上でまず、必須になりそうなのが「エルドリッチ」テーマです。
不知火は召喚・サーチや展開の遅さを補ってもらい、エルドリッチは「不知火流 才華の陣」の恩恵や除外を克服できるという、双方向にメリットがある組み合わせになります。
次に防御面で固めたく、「アンデットワールド」による展開荒らしを盛り込みたいですね。
種族変更によるテーマ崩壊や、「ドースハーラ」での無効・除外、相手墓地のモンスターをアンデット族にして自フィールドに持ってくることによって効果を防いだりと、一風変わった妨害……というか荒らしを行えます。
ただ、相手テーマによっては何の効果もない場合もあります。無条件の効果無効ほど万能ではないため、注意が必要ですね。

そして恒常的にデッキからの墓地落としができるような、便利カードを組み込みたいところです。
「ティアラメンツ」や「ホルス」テーマが非常に有効で、墓地落としをしやすい&つなげやすいです。
テーマそのものを取り入れるわけではなく、単体で役に立ちます。これがカードパワー……。

しかし、現行に合わせて組んでいくと、「そもそも不知火いらなくね?」みたいな展開になりがちです。
エルドリッチでドースハーラとアンデットワールド(屍界のバンシー)呼んで、次のターンへ回せるほど余裕がないから、ホルスで殴って……みたいな。
Sモンスターを呼ぶにも、星6を召喚する暇がなくて、数少ないチャンスで呼ぶなら星10、攻勢の時に余裕があれば星8を呼びたいなー、呼べるかなー……という、確固たるルートがあるわけじゃないので希望的観測にしかならず……。
敷居の低い通常召喚の武士でさえ、なかなか簡単に呼べない始末です。

ひとつ、光明がなくもなく。
「逢華妖麗譚-魔妖不知火語」が追加されたことで、先行時にこのカードと不知火Sモンスターを設置できれば、ほとんどのテーマがこれを防ぐことができず、行動を制限されます。
これで命綱を繋ぎつつ、反転攻勢で決着をつけられることでしょう。
まあ問題は、やっぱサーチなんですけどね。不知火Sモンスターを出しつつ、このカードを設置できる状況が、最初の引きが良いっていう状態以外に思いつかない……。

他にもいろいろ組み合わせを試していますが、それは別記事にて掲載します。

不知火デッキ、他テーマ・カードと混合~サブに据える場合~

不知火をサブで運用するとなると、目をつけるべきは除外した際に発生する効果です。
そう、効果なのですが……正直、ひとつひとつの効果は大したことなく、魔法カードで代用できるのでは、というのが多いです。
そして何より重要なのが、不知火モンスターカードは「妖刀-不知火」以外、墓地から自身を除外するということができません。除外してくれる何かが必要です。
墓地落としで勝手に発動する類よりかは使いやすいかもしれませんが、発動条件を考えると、テーマがかなり厳選されますね。

一応、以下が他のテーマと混ぜても使えるのではないか、というカード群になります。

「妖刀-不知火」:効果対象がアンデットモンスターで、特殊召喚対象がアンデットSモンスターと限られているが、レベルが合えば召喚条件を無視して召喚できる
「逢魔ノ妖刀-不知火」:不知火カードを含む必要があるが、除外アンデット族をフィールドに戻す(フィールド時効果)
「不知火の宮司」:除去カードとして使える
「不知火の武士」:鉄砲玉として使える(フィールド時効果)
「不知火の隠者」:守備力0のアンデットチューナーをデッキから召喚できる(フィールド時効果)
「不知火の武部」:手札交換に使える
「不知火流 才華の陣」:アンデット族なら効果指定できる
「妖神-不知火」:扱いが難しいが除去カードとして使える(フィールド時効果)

先ほども言った通り、ひとつひとつの効果を見れば、魔法でもっと性能の良い効果のものがありますが、墓地から除外した時に発動できるのが強みと言える部分です。
大量に墓地落としを行った場合、魔法カードだと損しかないところを、こうしたカードであれば容赦なく落とせるというわけですね!

カード説明~不知火編~

個々のカードの説明・運用方法に移りたいと思います。

・「妖刀 – 不知火」:レベル2、チューナー
墓地のこのカードとアンデット族1体を除外し、EXデッキからSアンデット族モンスターを特殊召喚する。
墓地に送られたターンは効果を使用できず、1ターンに一度しか使用できない。

不知火の顔とも言える主要カードのひとつです。青い刀に宿っている不知火の始祖らしいですね!(ゲートのストーリーではそんな感じで語られてました)
効果がかなり強力で、文面にはありませんが「合計レベルが合っているSアンデット族モンスターなら、シンクロ素材条件を無視して召喚」できます。(1ターンに1回しか召喚できないとかのカード効果は無視できない)
ただし、この効果による疑似S召喚はS召喚ではなく、特殊召喚扱いになるので注意です。
疑似S召喚から、「逢魔ノ妖刀 – 不知火」を使用すると、疑似S召喚+通常S召喚の2連シンクロが狙えます。また通常S召喚後は、また墓地に送られるので、次ターンも同じような動きが可能。そう、このダブルシンクロムーブが、不知火デッキの汎用的な展開になるでしょう!

・「逢魔ノ妖刀 – 不知火」:レベル3、チューナー
このカードをリリースし、このカード名以外の除外されている不知火モンスター含む2体を効果無効状態・守備表示で特殊召喚する。
この効果は1ターンに一度のみ。使用後、このターンはアンデット族モンスターしか特殊召喚できない。

不知火における除外カード救済枠です。黄色い刀に宿っているようですが、誰なんですかね? 始祖とは違うっぽいので、兄弟もしくは二代目とか?
一応チューナーで、奇数レベルの不知火Sモンスターを召喚するのに必要です。しかし、リリースして除外2体をフィールドに召喚する効果がやたら強く、こちらの効果を選ぶ場面の方が多いです。
また馬頭鬼の相性がよく、[馬頭鬼除外&墓地のこのカードを召喚]>[このカードリリース&不知火1体と馬頭鬼を除外戻し]して、リソースを回復することができます。
このデッキで気を付けることは、「アンデット族モンスターしか特殊召喚」できなくなることです。
リンク素材にしたくて効果を使ったら、リンクモンスターの種族が……ということはよくあります。

・「不知火の師範」:レベル2
①②はそれぞれ1ターンに1度のみ。
①このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「不知火」モンスターが2種類以上いる場合、墓地から特殊召喚する。この効果後、フィールドから離れた時に除外する。
②このカードが除外された場合、自分フィールドのアンデット族モンスター1体の攻撃力を600、ターン終了時までアップする。

墓地にいると、たまに使う調整役です。絵柄で片隅に妖刀があるところを見ると、元不知火の依り代で、現依り代の武士の師匠兼代打な感じなんですかね? そういう意味で調整役なのかも。
特殊召喚することで、レベル8Sモンスターを狙ったり、あるいは戦闘時に除外することでちょっとした攻撃力アップを狙ったりします。
「不知火」カードの中では優先順位がかなり低いです。

・「不知火の鍛師」:レベル4
①は1ターンに1度のみ。
①フィールドのこのカードをS素材として墓地へ送った場合に発動。デッキから「不知火の鍛師」以外の「不知火」カードを1枚手札に加える。
②このカードが除外された場合、このターン自分のアンデット族モンスターは戦闘破壊されない。

便利な能力ですが、不知火ではなかなか使用機会に恵まれない子です。妖刀は鍛える意味なんてないでしょうし、現実的な意味でも、鍛冶師として機会に恵まれない方かも……?
①は「不知火」カードなら、何でもデッキから持ってこれます。ここから「転生の陣」関連を持ってくると、「不知火の隠者」の除外効果が強力になるんですが……問題点があります。
〇このカードは特殊召喚の類の効果を持っていない。
〇チューナーと一緒に同時召喚する効果がない。
〇他の効果を借りて特殊召喚した際、「フィールドから離れた場合除外」効果が付いてしまうと、「S素材として墓地へ送った場合」が満たせなくなる。
と言った具合に、S素材として使うための敷居が高いです。
それこそ「転生の陣」があれば余裕ができて、「不知火の隠者」からの特殊召喚が狙えると思いますが、そもそも「転生の陣」が欲しいから狙っているというのに……何ともうまくいかないものです。
ちなみに「妖刀-不知火」の墓地効果によるSモンスター召喚は、S召喚ではないため対象外となります。まあそもそも除外しちゃうので「S素材として墓地へ送った場合」が満たせませんが。

・「不知火の宮司」:レベル4
①召喚に成功した時、手札・墓地からこのカード以外の不知火モンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。
②このカードが除外された場合、相手フィールドの表側表示カードを1枚破壊する。この効果は1ターン1度のみ。

不知火の顔その2。召喚しても除外しても、うまい効果を持っております。絵柄で妖刀っぽいものを祀っておりますが、これ始祖不知火の刀じゃないので別口妖刀っぽいですね。
召喚効果はエクシーズ、シンクロ、リンクなんでもござれです。特殊召喚した方が除外されてしまうのは注意です。
ちなみに「フィールドから離れた場合に除外」は、エクシーズ素材にするとその効果を失うため、まだ除外したくない場合はエクシーズがオススメです。
②これがかなり奇襲的な効果で、相手側からすると防ぐのは難しい部類に入ると思います。何せ除外枠から発動しているので、事前除去は難しく、効果に対しての無効効果とかでもなければ防げないでしょう。
そして発動タイミングにも癖があって、「何らかの除外する効果が発動」→「不知火の宮司が除外される」→「除外効果のチェーンが終了する」→「不知火の宮司の効果が発動する」とワンテンポ遅れて発動します。1ターンに一度の効果無効を「除外関連」時にチェーンして使ってしまうと、後から「不知火の宮司」に刺される、という感じに狙えます。
墓地除外の手段をいくつか持ち、相手のターンにも使えるようにしておくと、このカードは輝きます!

・「不知火の武士」:レベル4
自分の墓地のアンデットを除外して発動する。ターン終了時まで攻撃力600アップかつ、このカードが戦闘を行った場合、ダメージ計算後に戦闘した相手モンスターは除外される。相手ターンでも使用できる。
このカードが除外された場合、墓地のこのカード以外の不知火モンスターカードを1枚手札に加える。

隠れた強モンスターですよ、こいつぁ……。右手に始祖の青い刀、左手にギザギザの炎の刀?を持っています。現当主もしくは依り代ですね。
正直、攻撃性能だけ見れば、上位に食い込むくらいの強さを持っています。モンスター除去においてはSモンスター含め不知火最強まであります。下手にシンクロせず、こいつを素出しした方が安定して対応できます。
その強さの秘訣ですが……
1,「除外して発動」
2,「相手ターンでも発動可」
3,「ダメージ計算後に戦闘した相手モンスターは除外される」
に分けられます。
1:「効果発動→除外」ではなく「除外と効果発動が同時」のため、このカードの効果が無効化されても除外は通ります。このカードの効果が無効化されても、後続の「不知火」除外効果を安定して発動できます。
2:これはこのカードの効果だけに留まらず、各アンデット族の除外効果を、このカード起点で臨機応変に使えることを指しています。このカードの効果は、文面以上の効果を発揮できるのです。
3:最低でも相打ちにでき、破壊ではなく除外なので通る相手が多いです。また戦闘すれば良いので、効果の対象に選べない敵も戦闘さえできれば除去できるのです。さすがに「効果を受けない」は無理ですが……。
どういう理屈での処理になっているのか不明ですが、「このカード効果発動」→「発動完了後に効果無効」を食らった時、攻撃力アップの効果は無効になるのですが、戦闘除外の方は一度発動すると効果無効の影響を受けません。アップの方は現在進行形効果で、戦闘除外は「ダメージ計算後除外の属性を付与」で効果処理が終わっているからってことなんですかね? エルドリッチの攻撃力アップの効果と似た感じの処理なのかもしれません。

・「不知火の隠者」:レベル4
①②はそれぞれ1ターンに1度のみ。
①自分フィールドのアンデット族1体をリリースして、デッキから守備力0のアンデット族チューナー1体を特殊召喚する。
②このカードが除外された場合、このカード以外の除外された不知火モンスター1体を特殊召喚する。「不知火流 転生の陣」がフィールドに存在する場合は、対象を2体にできる。

除外救済枠その2です。絵柄は森の中でさわやかな風を感じつつ、足元に放火している最中のシーンですね!
リリース効果は、使うならフィールドにこのカード含め2体以上いる場合が望ましいです。チューナーを召喚した上で、S素材にできず相手へターンを渡すことがないようにしたいですね。
また用済みのリンクやエクシーズモンスターを処分できる、貴重な効果とも言えます。アンデット族という縛りがありますが、弱点をチャンスへ変えることができます!
手札に「隣の芝刈り」がある場合、「灰流うらら」警戒でリリース効果を使用するのもありです。相手から見た場合、「デッキからチューナーを呼ぶ」「リリースしたことでフィールドが空になった」という状態は、絶好の「灰流うらら」チャンスです。よほどでない限り釣られるはずですので、「隣の芝刈り」を安全に使うことができます。
リリース効果も奥が深いですが、このカードの神髄はこれから!
除外効果で除外された不知火カードを特殊召喚することができます。
「妖刀-不知火」を戻して追加シンクロを狙ってもよし、「不知火の宮司」を戻して破壊を狙ってもよし。「不知火の武士」を戻してモンスター除去を狙ってもよし。除外版死者蘇生として活躍してくれます。
ちなみに「転生の陣」で対象を増やすことができますが、「転生の陣」扱いのカードをサーチするのは難易度が高いです。簡単な部類は本家のフィールド魔法なものの、効果があんまりなため、これだけのために狙うのも微妙です。

・「不知火の武部」:レベル4
①②はそれぞれ1ターンに1度のみ。
①このカードが召喚に成功した時に発動。「妖刀-不知火」モンスター1体を手札・デッキから特殊召喚する。ターン終了時まで自分はアンデット族モンスターしか特殊召喚できない。
②このカードが除外された場合、1枚ドローし、その後、手札を1枚選んで捨てる。

巫女さんです。巫女さん……であってる?
①は「妖刀-不知火」と指定しているように見えますが、「妖刀-不知火モンスター」つまり「逢魔ノ妖刀-不知火」も対象です。そしてなぜかアンデット族モンスターしか特殊召喚できなくなります。霊媒して召喚してるからってイメージなんですかね?
デッキから呼ぶ関係上、「灰流うらら」チェックもできます。
②お手軽な「手札断殺」です。除外できる効果を持て余している場合は、とりあえずこいつを除外しましょう。

・「業神-不知火」:レベル5、シンクロ
このカードの特殊召喚、②はそれぞれ1ターンに1度のみ。
①このカードが召喚に成功しフィールドのモンスター1体を対象に発動。表示形式を変更する。
②このカードが除外された場合、自分フィールドにトークン1体を召喚する(アンデット族・炎・星1・攻守0)

「不知火」モンスターで召喚するとなると、「逢魔ノ妖刀-不知火」と「不知火の師範」の組み合わせでしか召喚できないSモンスターです。絵柄もこのふたりですね。
正直、「逢魔ノ妖刀-不知火」を使うほどでは……。②も召喚時に発動してくれれば、一転攻勢時に表示形式変更しつつレベル8S素材として考えられたのですが、残念ながら除外時のみとなっております。
おそらく公式がイメージしていたのは、[業神-不知火]>[妖神-不知火召喚&業神除外でトークン生成]>[炎神-不知火]という流れだったのかもしれません。ただ、こんなにチューナー出せないよっていう話なんですが。
せめて、トークンがチューナーレベル2であれば……使い道はあったかもしれません。不知火にレベル1のトークンという素材が異質すぎる。

・「妖神-不知火」:レベル7、シンクロ
このカードの特殊召喚は1ターンに1度のみ。
①1ターンに1度、自分の墓地・フィールドからモンスター1体を選び、除外する。モンスターの種類によって、下記効果をそれぞれ適用できる。
・アンデット族:自分フィールドの全てのモンスターの攻撃力は300アップする
・炎属性:フィールドの魔法・罠カードを1枚選んで破壊する
・S:フィールドのモンスター1体を選んで破壊する

武部さんが妖刀を持っている絵柄ですね。持っていた薙刀は背負っています。絵柄の通り、だいたい「不知火の武部」の効果で「逢魔ノ妖刀-不知火」を持ってきて、S召喚することが多いかと思います。
このカード、なかなか強い性能を持っていると思うのですが、なかなか恵まれないカードですね。
モンスターを除外することで、その種類で効果を複数発動することができるのですが、不知火の展開力のなさのせいで、除外選択肢が少なく、安定して運用できない点があります。
また組み合わせとして「逢魔ノ妖刀-不知火」が必要となります。しかし、「逢魔ノ妖刀-不知火」の効果が便利すぎるので、S素材にすることをためらってしまうんですね……。そのため、召喚選択肢として選ばれないことが多い不遇のカードです。
実は「業神-不知火」共々、他の不知火Sモンスターと異なり、召喚条件に「アンデット族」が入っていません。なので他にS召喚が楽になる方法を取り入れることができれば、活躍できるかもしれません。あと①の効果は「カード名」条件でないので、たくさん並べればその分だけ使用できます。

・「刀神-不知火」:レベル6、シンクロ
このカードの特殊召喚は1ターンに1度のみ。
①1ターンに一度、除外されている自分のアンデットモンスターをデッキに戻し、その攻撃力以下の攻撃力を持つ相手フィールドのモンスターを全て守備表示にする。相手ターンでも発動可。
②除外された場合、相手フィールドのモンスター1体の攻撃力を500ダウンする。

不知火の基本Sモンスターにして、あまり特筆することはない性能です……。
高打点を出すために、「戦神-不知火」の足場かつ除外効果の対象になることが多いです。
あとはまあ、あれですかね。時械神みたいな攻撃力が低いけど攻撃性能がすさまじい相手に、守備表示変更効果が刺さるかもしれません。
攻撃力ダウンはターン制限がないので場持ちする相手モンスターに付与できると、おいしいですかね。
なおこいつは1ターンに1度しか召喚できないので、「妖刀-不知火」の解説でも書いた複数S召喚をしたい場合は、このカード以外のレベル6アンデットSモンスターを用意した方が良いです。

・「戦神-不知火」:レベル8、シンクロ
このカードの特殊召喚は1ターンに1度のみ。
①特殊召喚成功時、自分の墓地からアンデット族モンスターを1体除外し発動。除外したカードの攻撃力分だけ攻撃力UPする。
②フィールドのこのカードが戦闘、効果で破壊されて墓地へ送られた場合、除外されている自分の守備力0のアンデットモンスター1体を墓地に戻す。

チャンスの時に、8000LPを削る要員としてよく使われるカードです。(不知火の中では、ですが)
「刀神-不知火」からS召喚を行い、「刀神-不知火」を除外すると攻撃力が5500。そして「刀神-不知火」もしくは2500程度のモンスターを召喚することで、単純に数えれば8000の攻撃力を用意することができます。
瞬間的な攻撃力が非常に高く、一気に攻めるときに重宝しますね!
また基礎攻撃力が3000と高いため、仕留めそこなった後も攻撃力が原因で敗れる、ということはないはずです。ただ防御面はクソザコナメクジで殴られるしか対処方法がないので、注意が必要です。

・「炎神-不知火」:レベル10、シンクロ
このカードの特殊召喚は1ターンに1度のみ。
①特殊召喚成功時、自分の墓地・除外に存在するアンデット族Sモンスターを任意の数だけEXデッキに戻し、戻した分だけ相手フィールドのカードを選んで破壊できる。
②自分フィールドのアンデット族モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地の「不知火」モンスター1体を除外する。

この絵柄の馬くんは、どこから出てきたんだろう……馬頭鬼?(違)
さて、このレベルになって、ようやく防御面をサポートしてくれる効果持ちが出てきてくれました……!
まず①。これは単純に強く、発動後選択破壊です。不知火構成が多ければ多いほど、S召喚に頼りがちになるはずなので、それだけこの効果が発動した時は、ぐっと重みが増すはずです。また自身以外という条件指定もないため、2枚刺ししていれば、確実にどちらかがEXデッキに戻るという仕組みにもできます。
②墓地の不知火カードを除外することで、フィールドのアンデット族モンスターが戦闘・効果で破壊されなくなります。
攻撃力が3500と高めな上、破壊耐性を持っているこのカードは、なかなか場持ちしてくれます。墓地に不知火カードがないとダメなので、序盤すぐに使えるわけじゃないんですが……「不知火流 才華の陣」と組み合わせれば、たいていの場面はしのげるようになるはずです。
ちなみに「サンダーボルト」と言ったフィールドを一括で破壊する効果の場合、これは自分フィールドに何体いようとも、1回の除外ですべて肩代わりできます。たぶん、同時破壊は1回扱いなんじゃないですかね?

・「麗神-不知火」:リンク3
召喚条件:アンデット族モンスター2体以上
③は1ターンに1度のみ。
①このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドのSモンスターは効果で破壊されない。
②このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の炎属性モンスターは戦闘で破壊されない。
③相手ターンに除外されている自分のアンデット族Sモンスター1体を対象として発動。そのモンスターをこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。

唐突にリンクモンスターです。おそらく、後で収録されたカードなんですかね? リンク流行期に収録が決まったから、リンクを入れられたんでしょうか?
始祖っぽい巫女さんも蘇り(?)、薙刀ダブルセイバーを手に振り回しています。
このカードの評価はひどく単純で、「不知火・アンデット族はリンクと相性が悪い」に尽きます。
そもそも「不知火」は高レベルシンクロ重視かつモンスターの展開が重いせいで、通常モンスター1体のコストが高いです。また3体いれば「炎神-不知火」を召喚できます。3体リリースによる召喚選択肢を考えるならば、明らかに「炎神-不知火」の方が不知火との親和性が高く高性能なんですよね……。

じゃあリンク1と2から召喚して効果によるアドバンテージを稼ごう、と考えたくなりますが、今度は召喚条件が邪魔してきます。この条件でリンク素材にできる2以下のリンクモンスターは下記モンスターしかいません。
〇アドヴェンデット・セイヴァー:リンク2:アンデット族モンスター2体
〇ヴァンパイア・サッカー:リンク2:アンデット族モンスター2体
〇氷の魔妖:-雪女:リンク2:「魔妖」モンスター2体
この中で「不知火」でも稼げる効果は「ヴァンパイア・サッカー」のみ。ただ「ヴァンパイア・サッカー」の効果が「不知火」と相性が悪くて、「このターンアンデット族モンスターしか特殊召喚できない」効果が付いてしまうと、相手の墓地のモンスターを特殊召喚する効果の対象カードがアンデット族でなければ使えなくなります。

……という理由があり、採用がひどく難しいカードとなっております。
採用は置いといて、効果の面を見ていくと「炎神-不知火」と似ています。カバー範囲が「アンデット族」から、「Sモンスター」もしくは「炎属性」となっています。ただし、自分自身と通常の「不知火」モンスターを効果破壊から守れないというオチがついているので、どちらにせよ「炎神-不知火」のカバーが必要です。
また絶妙に攻撃力が低く、戦闘では破壊されないとはいえ、攻撃の的となる可能性が高いです。一応、カバー策としては、③の効果でSアンデットモンスターを戻し、「妖神-不知火」の除外効果で攻撃力を上げるってところです。むしろ③はそれ想定の効果な気がします。
後収録故に不協和音になってしまった不遇の「不知火」カードと言えます。

・「不知火流 転生の陣」:フィールド魔法
発動は1ターンに1枚のみ。
①1ターンに1度、自分フィールドにモンスターがいない場合、手札を1枚捨てて以下効果を選択して発動。
〇自分の墓地の守備力0のアンデット族モンスター1体を対象として発動。特殊召喚する。
〇除外されている自分の守備力0のアンデット族モンスター1体を対象として発動。墓地に戻す。

依り代である武士に始祖不知火が憑いている絵柄ですね。転生というか、憑依というか?
効果は発動できる状態であれば強いです。死者蘇生も容易ですし、なんと言っても除外カードを墓地に戻すという効果が便利すぎる。これが常時使えるなら、「不知火」はもっと強いテーマになっていたと思います。
残念ながら、枷が強すぎるんですよね。「自分フィールドにモンスターがいない場合」って、最初か圧倒的不利な時にしか使えないんですよね……。
それなら常時使える便利なフィールド魔法使いましょう、と比較されてしまうという。
一応、「不知火の隠者」が、このカードが発動していると効果が強力になるので、このカード自身の効果が使えなくても展開する意味はなくもないです。
他のカードの中に、発動中は「転生の陣として扱う」というのもあるので、「不知火の隠者」の強化目的ならそちらを採用してもよいです。ただ、こういう「として扱う」カードが複数ある癖に、強化対象が「不知火の隠者」しかいないのもどうなんでしょう? 絵柄の割に、メインの不知火たちに効果が影響しないのが残念な気がしないでもないです。

・「不知火流 伝承の陣」:永続魔法
魔法&罠ゾーンにある限り、「不知火流 転生の陣」として扱う。
①1ターンに1度、以下効果を選択して発動。
〇自分の墓地からアンデット族モンスター1体を除外して発動。このターン、自分のアンデット族モンスターの召喚・特殊召喚は無効化されない。
〇自分のフィールドからアンデット族モンスター1体を対象として発動。除外してデッキから守備力0のアンデット族モンスターを墓地に送る。

あればたまに使うカードです。これ、「逢魔ノ妖刀」を伝承してるっぽいですね。「逢魔ノ妖刀」の方は巫女側の妖刀なんでしょうか?
自分の墓地除外は、どちらかというと除外自体がメインでしょうか。「召喚無効化されない」は相手が「蟲惑魔」とかでない限り、現環境ではなかなか対策として使わないと思います。
フィールド除外はなかなか……アド損な気がします。「不知火」は特殊召喚自体が難しいテーマなので、フィールドから除外するという行為がかなり重いです。「不知火の師範」あたりならまだ軽傷かもしれません。

・「逢華妖麗譚-不知火語」:速攻魔法
このカード名は1ターンに1枚のみ
①相手フィールドにモンスターが存在する場合、手札からアンデット族モンスター1体を捨て発動。デッキから捨てたモンスターとカード名が異なる「不知火」モンスターをデッキ・墓地から特殊召喚する。発動後、ターン終了時までアンデット族モンスターしか召喚できない。

「魔妖」テーマとの混合イメージカードです。絵柄は武部と、おそらく「麗の魔妖-妲己」ですね。「不知火」は妖怪を退治する側ですが、妲己と仲良くしているところを見ると、そんなに悪くない関係なのでしょうか?
効果は「魔妖」とは関係なく、「不知火」モンスターを特殊召喚するカードです。デッキから選んで召喚できるため、非常に便利なカードではあるのですが、「相手フィールドにモンスターが存在する場合」なので、1ターン目からは使えません。
速攻魔法なので、セットして相手ターンに使うことはできます。これでカウンターできる要素は……「不知火の武士」しかいませんが……。ちょっと惜しいカードです。

・「逢華妖麗譚-魔妖語」:速攻魔法
このカード名は1ターンに1枚のみ
①自分・相手メインフェイズに、自分フィールドのアンデットSモンスター1体を対象として発動。同じ属性のアンデット族モンスターを墓地もしくは除外から1体フィールドへ特殊召喚する。特殊召喚した個体はエンドフェイズ後除外される。

「魔妖」テーマとの混合イメージカードです。こちらは「麗神」と、手前の「麗の魔妖-妖狐」が戦っていて、「零氷の魔妖 雪女」が奥にいます。「雪女」はどういう立場かわかりませんが、やはり妖怪とは相いれないというのが「不知火」なんでしょうか? 「魔妖譚」なので、「魔妖」側が語るイメージなのだと思いますが……。
「不知火譚」とは違い、「魔妖譚」は「不知火」モンスターにも効果があります。というか、アンデットSがいるなら、何でもって感じです。除外から特殊召喚できる効果は便利で、「妖刀-不知火」の効果に巻き込んで使えるといいですね。

・「不知火流 燕の太刀」:通常罠
このカード名は1ターンに一度のみ。
自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースし、フィールドのカード2枚を対象として発動。選択したカードを破壊し、デッキから「不知火」モンスターを除外する。

モンスターのコストが重い不知火に珍しく、デメリットよりメリットが勝っているカードです。瞬間火力の高い「戦神-不知火」が、太刀筋を飛ばしていますね!
2体で選択カード種類を選ばないのがこのカードの良いところで、更に除外対象を「不知火の宮司」にすれば、もう1枚除去まで狙えるようになります。
そこまで相手陣地を破壊しつくせば、たいていのテーマであれば無効化を狙えます。

・「不知火流 才華の陣」:通常罠
効果は1ターンにいずれか一度のみ。
①手札かアンデットモンスター1体を特殊召喚する。そのモンスターはフィールドから離れた場合に除外される。
②墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのアンデット族モンスター1体に「自身以外のカードの効果を受けない」効果を付与する。

不知火の生命線的な強い罠カードです。
①アンデット族モンスターを特殊召喚する効果は、罠という性質上1ターン置く必要がありますが、積極的に使っていきましょう。むしろ、墓地に置いた時こそ、このカードの神髄が発揮されるので早めに消費したいところです。
②墓地から除外した場合の効果は、「自分以外のカードの効果を受けない」効果を自分アンデットモンスターに付与します。これがやたらと強い。
不知火には効果妨害カードが存在しませんが、この効果を強いアンデットモンスターに付与することで、実質の妨害とすることができます。これが付与されたカードに対して、相手は戦闘でしか除去できなくなる上、こちらの効果は防がれることがなくなるため、1ターン相手の攻撃をしのぎ切ることが出きるのです。
使いどころを見極めるのが大変ではあるのですが、事前に読み切って使えば「アクセスコードトーカー」等の一方的展開も拒否することができます。

・「不知火流 輪廻の陣」:永続罠
①魔法&罠ゾーンに存在する限り、このカードは「不知火流 転生の陣」として扱う。
②1ターンに1度、以下効果を選択し、発動。
〇自分フィールドのアンデット族モンスターを1体除外して発動。このターンの受けるダメージを0にする。
〇除外されている自分の守備力0のアンデット族モンスター2体を対象として発動。モンスター2体をデッキに戻して、シャッフルし、デッキから1枚ドローする。

粘る際にはひどい程までに粘ることができるカードです。「炎神-不知火」がちょうど帰省している瞬間をとらえておりますね!
①ダメージを受けなくなります。バーンダメージ等の効果ダメージも防ぎますが、おそらく「LPを支払う」系は防げません。また「不知火の武士」に次ぐ、相手ターンに除外できる方法になるので、ふたつの意味でおいしい効果です。
②除外戻しの効果です。デッキに戻ってしまうのは少々他の効果とつなげにくいですが、量的に「除外消費>除外戻し」なので、用済みののカードはどんどんデッキに戻して、ドローしていきましょう、

不知火と相性の良いカード

とりあえず、随時更新できるような更新していきます。

・「馬頭鬼」:レベル4
墓地のこのカードを除外し、墓地のアンデット族モンスターをフィールドに戻す。

アンデット版死者蘇生です。これが非常に強い。
ターン1制限がなく、墓地に存在する限り何度でも効果を使用できます。使用後は除外ですが、除外に関しては不知火であれば戻す方法がありますし、レベル4でS召喚の素材にして墓地に送りやすく、相性が良いです。
不知火メインなら、どんな編成でもまず3枚積みではないでしょうか。

・「牛頭鬼」:レベル4
それぞれ1ターンに1度のみ発動できる。
①自分メインフェイズ時に効果を発動し、デッキからアンデットモンスター1体を墓地に送る。
②このカードが墓地に送られた時、「牛頭鬼」以外のカードを除外し、手札のアンデットモンスターを召喚できる。

狙ったモンスターを墓地に落とすことができます。
不知火では他テーマのアンデット族を特殊召喚する方法がほぼなく、こいつに召喚権を使う必要があります。似たような効果を持つ「ユニゾンビ」の方がデッキから特殊召喚する方法があるので、これを積むよりかは「ユニゾンビ」かな……と個人的に思っています。
②はちょっと判断が難しいところです。ケースバイケースと言ったところで、必ず使えるというものではありません。そもそも不知火で墓地に落とすのは、一転攻勢を狙ってのことであり、攻勢に出る盤面で効果を発揮できるのであれば強いと思いますが……そういう盤面であるなら、こいつに召喚権を使用するか?といったところです。「とりあえず不知火の武部を除外したい」という時ならありかも?

・「ユニゾンビ」:レベル3、チューナー
それぞれ1ターンに1度のみ発動できる。
①手札から1枚捨て、フィールドの表側表示モンスターの1枚のレベルを1ターン1上げる。
②デッキからアンデット族モンスターを墓地に送り、フィールドの表側表示モンスターの1枚のレベルを1ターン1上げる。このターン、アンデット族しか攻撃できない。

守備力0のため、「不知火の隠者」の効果でデッキから特殊召喚できます。
①の効果はわりとありがたく、墓地に落ちてもらった方が効果が発揮できる手札を落とすことができます。
②は必要なモンスターをデッキから落とすことができ、「不知火の隠者」から召喚しているのであれば、「妖刀-不知火」を落とすだけで、次のターンから打点の準備が整う状況になります。
序盤に使うことが多い関係上、レベルを上げる効果が活かしにくいですが、召喚しにくい奇数の不知火Sモンスターや、その他のSモンスターの召喚へのレベル合わせがしやすくなるので、カードが揃ってきたら考えながら使ってみましょう。

・「シノビネクロ」:レベル2、チューナー
それぞれ1ターンに1度のみ発動できる。
①このカードがモンスターゾーンにいる状態で、自分の墓地からアンデット族モンスターが特殊召喚された場合に発動。デッキから1枚ドローし、1枚捨てる。
②墓地のこのカードが効果で除外された場合に発動。このカードを特殊召喚する。フィールドを離れた場合は除外される。

除外し、特殊召喚して、墓地から何かを復活させてドローする、という形になるかと思います。
どんどん引いて、どんどん捨てたい不知火と相性が良いです。除外すれば特殊召喚できる点については、「不知火の武士」頼りになりますが、特殊召喚&ドローと考えればそう悪くはないはずです。

・「ゾンビキャリア」:レベル2、チューナー
①このカードが墓地にいる場合、手札一枚をデッキの上に戻して墓地から特殊召喚できる。この効果で特殊召喚後、フィールドから離れた場合は除外される。

自力で墓地から特殊召喚できるチューナーです。レベル、性能ともに相性は良い方ですが、手札を戻すという行為においてはあまりよくないです。不知火はドローの手段が限られているからですね。
お好みで「シノビネクロ」にするか、「ゾンビキャリア」にするかというところでしょうか。

・「ネクロフェイス」:レベル4
①このカードが召喚に成功した場合に発動。除外されているお互いのカードをすべてデッキに戻す。もどした数×100攻撃力がアップする。
②このカードが除外された場合に発動。お互いのデッキの上から5枚除外する。

悪名高いカードのひとつ。「ヘル・テンペスト」からのコンボが有名ですね。
単体でも妨害性能が非常に高く、相手のデッキ構成によっては致命的なダメージを与えます。一方、不知火は除外で効果が発動できる上、戻す方法もあるので、墓地送りの一環と割り切って決行するくらいに気軽なカードとなっています。
①の効果は妨害で除外していることを考えると、あまり使わないのですが、「妖精伝姫-シラユキ」と組み合わせれば魔法・罠を除外>デッキに戻して再利用という流れが強みとなります。特に「不知火流 才華の陣」は何度でも使えるなら何度も使いたいです。効果の条件は通常召喚ですが、墓地落としで「ネクロフェイス」が墓地に行ってしまった場合は、「トイ・パレード」を使用して手札に戻すこともできるので、①も運用するなら「トイ・パレード」を採用するといいかもしれませんね。

・「妖精伝姫-シラユキ」:レベル4
①召喚・特殊召喚に成功した場合、相手フィールドのモンスターを裏側守備表示にする。
②このカードが墓地に存在する場合、手札・フィールド・墓地から7枚除外して発動。墓地から特殊召喚できる。相手のターンでも使用可。

非常に妨害性能が高く、またレベル4と素材に事欠かさないレベルで人気のカードです。
デメリットの除外も、不知火ならある程度緩和できます。さすがに7枚は多いですが……。

・「ヴァンパイア・フロイライン」:レベル5
①モンスターの攻撃宣言時に発動できる。手札から守備表示で特殊召喚する。
②自分のアンデット族モンスターが相手モンスターとの戦闘時に一度、100の倍数のLP(最大3000)を払って発動。戦闘を行うアンデット族モンスターは払った分の攻撃力・守備力アップする。
③このカードが戦闘でモンスターを破壊したバトルフェイズ終了時、その破壊したモンスターを可能な限り自分フィールドに特殊召喚する。

「不知火の武士」が戦闘を行う際に、サポートとして召喚できれば、頼りになるカードです。
また特殊召喚が容易であることも好印象です。1枚あって損はないはず!

・「死霊王 ドーハスーラ」:レベル8
①「死霊王 ドーハスーラ」以外のアンデット族モンスターが効果を発動した際、発動し以下から効果を選択できる。同一チェーンでは一度のみ、かつこのターンは一度選択した効果を選択できない。
〇その効果を無効する
〇自分・相手のフィールド・墓地からモンスターを1体除外する
②フィールドゾーンに表側表示のカードがあった場合、お互いのスタンバイフェイズで発動できる。このカードを守備表示で特殊召喚する。この効果は1ターン1度のみ。

悪名高いカードその2。「アンデットワールド」と組み合わせると、凶悪な性能になります。
これの何がやばいかというと、フィールド魔法が発動していれば、スタンバイフェイズで復活するということです。単純に破壊しただけでは除去できず、復活する。メインフェイズ2で素材にしたとしても、次の相手ターン開始時に復活する、と明らかに性能がおかしいです。それでいて除外やら無効やらの効果が付いているという……。
方向性や条件は異なりますが、「フルール・ド・バロネス」が毎ターン1回無効が打てるようになって、かつ破壊がモンスター除去になって、墓地にいっても次ターンに復活するという感じです。
さて、効果解説ですが、①の効果の除外はアンデット族モンスターでない相手も指定できるため、相手ターンでも発動できる「不知火の武士」を起点にすると良いかと思います。
また②に関しては、不知火チューナーにレベル2がいるため、S素材にして「フルール・ド・バロネス」等レベル10Sモンスターを召喚可能です。もちろん、「炎神-不知火」も出るので、そっちの方向にも展開可能です。

・「アンデット・スカル デーモン」:レベル6、シンクロ
召喚条件:「ゾンビキャリア」+チューナー以外のアンデット族モンスター2体
①このカードがフィールド上に表側表示でいる限り、自分フィールドのアンデット族モンスターは効果で破壊されない。

通常ではS召喚し難い条件となっていますが、「妖刀-不知火」の効果からであれば、レベルさえ合っていれば召喚できるので扱いやすくなります。
また効果も非常に優れていて、魔法・罠・モンスターの効果等の条件はなく、カードの効果による破壊ならばすべて防いでくれます。

・「デスカイザー・ドラゴン」:レベル6、シンクロ
召喚条件:「ゾンビキャリア」+チューナー以外のアンデット族モンスター1体
①特殊召喚成功時、相手の墓地のアンデット族モンスターを自分のフィールドに召喚する。このカードがフィールドを離れた場合、この効果で召喚したモンスターは破壊される。

「妖刀-不知火」の効果であれば、「ゾンビキャリア」の条件を無視して召喚できます。
蘇生対象が相手アンデット族とかなり限定的ですが、「アンデットワールド」を採用しているなら選び放題です。

・「相剣大公 承影」:レベル10、シンクロ
召喚条件:チューナー1体+チューナー以外のモンスター
①自他除外されているカードの数だけ、100×自分攻撃守備アップ・相手攻撃守備ダウン。
②このカードが効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地のカードを除外することができる。
③カードが除外された時発動。相手のフィールド・墓地1枚ずつ除外する。1ターンに1度のみ。

やや召喚する難易度は高いですが、まだ狙える範囲だと思います。
「炎神-不知火」と選択することにはなりますが、役割はかなり違います。状況によって選べるとなお良いですね!
①除外多めのテーマですので、この効果が活きます。場合によっては通常不知火モンスターでも戦えるようになるので、ぜひ狙いたいところです。
②ですが、魔法・罠カードも対象のため「炎神-不知火」とは競合しにくいです。もちろん、不知火を除外して効果を狙うのもありです。
③除外が多い不知火ならでは。自分相手ターン問わず発動しやすく、これだけで致命的なダメージを与えることもあります。実際、不知火は相手にした時誘発しやすく、これを食らうと大分立て直すのが難しくなります……。
……正直、ドーハスーラより凶悪では?

・「ライトロード・セイント ミネルバ」:ランク4、エクシーズ
召喚条件:レベル4モンスター×2体
①X素材1枚取り除いて発動。デッキ上から3枚墓地へ送る。1ターン1度のみ。
②相手の戦闘・効果で破壊された場合、デッキの上から3枚墓地へ送る。1ターン1度のみ。

不知火はレベル4モンスターが多いので、エクシーズも狙いやすいです。
最適解は他にありそうですが……とりあえず「ライトロード」テーマ混合デッキを組んだ時の名残で、オススメしています。
また①②どちらとも「ライトロード」が含まれていると追加効果がありますが、本記事では省きます。
とりあえず墓地送り、という選択肢です。3枚という数をアドバンテージと取るか、わざわざこれにエクシーズするのをデメリットと取るか……正直なところ微妙です。
他のカードと組み合わせて採用してみるといいかもしれません。天使族なので、「ネクロフェイス」で紹介した「トイ・パレード」の効果条件を満たすことができます。また「不知火の宮司」の特殊召喚時効果「フィールドを離れた場合除外」は、エクシーズ素材にすることで無効にできます。もしそのまま残すのが不安であれば、「天霆號アーゼウス」に変えてしまうのもありでしょう。

・「真血公ヴァンパイア」:ランク8、エクシーズ
召喚条件:レベル8モンスター×2体
元々の持ち主が相手のモンスターが自分フィールドにいる場合、そのレベルを8として扱い素材にできる。
①このカードは墓地から特殊召喚されたモンスターの効果でしか対象にならない。
②X素材を1つ取り除いて発動。お互いに4枚デッキの上から墓地へ送る。その8枚の中から1体、モンスターを自分フィールドへ特殊召喚する。1ターン1度のみ。

普段召喚するには難易度が高いですが、「戦神-不知火」や洗脳した相手モンスターを使用して召喚を狙います。
「アンデット・ネクロナイズ」が不知火と相性が良いので、このカード起点で狙うのもいいと思います。また洗脳できたカードを素材にし、ずっと持ち続けることができれば、墓地・除外発動もできない状態……つまり除外よりも強力な無効状態に追いやることができます。相手の主要カードをつかむことができたら、こいつを使って妨害するのもありです。
地味に効果対象に取るのも難しく、素の攻撃力が高いため、生き残り性能はまあまああります。
②が「不知火」が望んでいる墓地送り効果、同時に相手のモンスターを自分フィールドに持ってくれば妨害にもなります。また、この効果を起点にもう1体、このカードを召喚することもできるかも?
ちなみに②は墓地送り~自分フィールド特殊召喚までが効果の範囲のため、墓地送りによる効果発動を持つモンスターを対象として特殊召喚すると、そのモンスターは発動タイミングを逃すという裏事情的な効果を持っています。相手のモンスターの効果妨害で狙ってもいいですが、逆に自分のモンスターを召喚する際には、このことは注意しましょう。

・リンクモンスターについて

先に結論から申し上げますと、「不知火テーマに相性の良いリンクモンスターはいない」です。
これはリンクモンスターをケアするモンスターがいない、そもそも多重リンク召喚するのも難しい、「不知火」の展開の重さが関わってきます。たいていデメリットとなるのが、
〇リンク2あたりで止めるとケアできず、リンクモンスターが的になる
〇リンク4を目指すとすべてのリソースをつぎ込まないと難しい
〇「不知火の武部」や「逢魔ノ妖刀-不知火」で「このターンの特殊召喚はアンデット族のみ」の効果を使ってしまい、リンクが止まる
〇アンデット族のリンクはろくなやつがない
あたりだと思います。
アンデットでリンク4だと「零氷の魔妖-雪女」しかおらず、これがなかなか扱いが難しい。攻撃力も2900と微妙で、3000台に一歩劣る形です。
リンク2、3には「不知火」「魔妖」「ヴァンパイア」「ヴェンデット」テーマがありますが、正直どれも「不知火」においてはリソースを割いてまで召喚するほどの能力ではありません。「ヴァンパイア・ファシネイター」の召喚時効果がちょっと使えるかなというぐらいですが、リンク3はなかなか遠い……。そもそも3体いるなら、それはおそらくレベル10Sモンスターが狙える状況ですし、リンク3とレベル10Sを比べるなら、当然レベル10Sだと思います。
あとリンク1がいないのが、かなり痛いです。アンデット族リンク1がいれば、積極的採用もあったかもしれません。

・「手札抹殺」:魔法
①お互いに手札を捨て、捨てた数だけドローする。

墓地落としができ、かつ相手の妨害もほどほどにできる手段です。
気を付ける点は、引き直しで相手の手札に「灰流うらら」がくることもあることですかね……。実際、3枚積みだと確率的に低くはないので、目的のカードをデッキから引く・落とす場合は、手札抹殺を控える方がいいと思います。

・「手札断殺」:速攻魔法
①お互いに手札を2枚捨て、2枚ドローする。

「手札抹殺」と同じく墓地落とし兼妨害ですが、自分も相手も落とすカードを選べるので良くも悪くもですかね?
また自分はもちろん、相手も2枚以上の手札を持っていないと発動できないので、後攻だと発動できない恐れがあります。

・「左腕の代償」:魔法
①自分の手札をすべて除外し、デッキから任意の魔法カードを1枚手札に加える。このターン、自分は罠・魔法カードをセットできず、セットした場合はこのカードを発動できない。

「不知火」であれば、ある程度除外なら緩和できる……と言いたいところですが、手札全除外はかなり賭けで、このカードを止められると敗北必須です。「逢魔ノ妖刀-不知火」を事前に召喚することで、リカバリできる場合もあります。
このカードで引きたいカードは、「隣の芝刈り」一択。そのためだけにこのカードを入れます。
ちなみに使う前に相手のデッキ枚数を確認しましょう。これを使って、でもデッキ枚数が同じで「隣の芝刈り」を使えなかった、となると……。私はよくこれをやらかします。

・「隣の芝刈り」:魔法
①自分のデッキの枚数が相手のデッキの枚数より多い場合に発動できる。相手と同じ枚数になるよう、自分のデッキの上から墓地へカードを送る。

墓地中心のテーマデッキご用達です。事前に自分のデッキを60枚にセットしておくことが必須です。
他にも墓地送りとして有名なカードがいくつかありますが、「不知火」テーマはモンスター、魔法、罠をバランスよく入れているため、安定して墓地に送れるカードはこれしかありません。
これを使用することで、ようやく環境デッキに一矢報いる程度には強くなれます。

・「アンデット・ネクロナイズ」:魔法
①と②はいずれかひとつしか1ターンに1度のみしか使用できない。
①フィールドにレベル5以上のアンデット族モンスターがいる場合、相手モンスターを対象に発動。相手モンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
②墓地にこのカードが存在する場合、自分の除外されたアンデット族モンスターを対象に発動。アンデット族モンスターをデッキに戻し、このカードを自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードはフィールドから離れた時、除外される。

いわゆる洗脳カードです。不知火ならシンクロモンスターを出せば、発動条件を満たします。
もしくは相手側フィールドにアンデット族レベル5以上いればいいので、「アンデットワールド」を出しておくとだいたいはこちら側にモンスターがいなくても取れます。「ヴァンパイア・サッカー」であえて高いレベルの相手モンスターを復活させて洗脳するのも手ですね。
またもうひとつの除外戻しが不知火と相性が良く、積極的に使っていけるのが嬉しいところです。

・「アンデット・ストラグル」:速攻魔法
①フィールドのアンデット族モンスターを対象として発動。ターン終了時まで攻撃力を1000上げるか、1000下げる。
②墓地にこのカードが存在する場合、自分の除外されたアンデット族モンスターを対象に発動。アンデット族モンスターをデッキに戻し、このカードを自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードはフィールドから離れた時、除外される。

2回も使えるお得な速攻魔法です。
①に関しては1ターン制限がないため、特に管理等をしなくても大丈夫です。除外戻しでセットした後、すぐに相手ターンで使えるところが非常にグッド。

・「アンデットワールド」:フィールド魔法
①フィールドの表側表示モンスター及び墓地のモンスターは全てアンデット族になる。
②お互いはアンデット族モンスターしかアドバンス召喚できない。

凶悪カードその3。ドーハスーラの陰に隠れていますが、これも「スキルドレイン」並みにやばいです。
墓地まで及ぶ範囲もそうですし、自分も相手も影響があります。これのせいで、種族指定で効果や召喚条件のあるテーマは、ほぼ機能しなくなります。
また「アンデットワールド」は「屍界のバンシー」から即時展開することが可能で、この効果は相手のターンでも発動できます。なので破壊されたとしても、「屍界のバンシー」を使用してすぐに張り替えることが可能なのです。
「不知火」においては、「妖刀-不知火」の効果が対象モンスターを選ばなくなります。「不知火の武士」から除外して、「逢魔ノ妖刀-不知火」でフィールドに戻すことも可能ですね。他種族テーマと混合する際には重宝します。

・「ヴァンパイア帝国」:フィールド魔法
フィールド上のアンデット族モンスターの攻撃力は、ダメージ計算時のみ500ポイントアップする。
また1ターンに1度、相手のデッキからカードが墓地へ送られた時、自分の手札・デッキから「ヴァンパイア」と名のついた闇属性モンスター1体を墓地へ送り、フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。

単純に打点が上がるカードで、忘れっぽいプレイヤー相手には「計算時のみ500ポイントアップ」が刺さりやすいですね……。
墓地送りで破壊する効果ですが、これは強制かつ若干説明文とは違う手順で行われます。正しくは、
[相手カードがデッキから墓地へ送られる]>[破壊するカードを選択する]>[条件判定]>[「ヴァンパイア」カードを墓地へ送る]>[効果発動・破壊]
となります。
実は「ヴァンパイア」カードをデッキや手札に含んでなくても、選択まで行きます。選択後、なかった時は「条件に合うカードがない」とキャンセルされます。
しかしこれがハッタリに使えまして、相手は「条件判定」の直前でチェーンを求められます。しかし、その時点では実際に「ヴァンパイア」カードがあるかないかなんて、相手には知りようがありません。もし主要カードが選択された場合、相手は破壊されることを前提に何かの行動に移らなくてはならないわけです。「リリースして効果」みたいなカードであれば、これで指定することで、相手へ意図にそぐわない効果を誘発させることができます。
まあ、実際に「ヴァンパイア」カードを入れて、破壊した方が強いんですけどね。なくても動くよってだけの話です。

・「一族の結束」:永続魔法
①自分の墓地のすべてのモンスターの種族が同じ場合、自分フィールドの同種族の攻撃力を800アップする。

単純故に強いです。攻撃力がツーランクくらい上になります。
欠点は単純に「アンデット族」縛りになること。アンデットテーマは自身のテーマしかサポートしていないことが多く、共通で使えるアンデットモンスターも少ないので、展開力不足に陥りやすいです。ですがまあ、レベル4モンスターがレベル5~7あたりの攻撃力を持つようになるので、使い方次第ですかね?
あと「アンデットワールド」で無理やり使えるようにする方法もあります。

・「魂吸収」:永続魔法
①カードが除外された時発動。1枚につきLPを500回復する。

1ターン制限がなく、ちゃんと同時除外でも枚数を数えて回復してくれます。これを発動しながら「不知火」をプレイすると、回復テーマのデッキよりずっと回復してくれるのが何とも頼もしい。
「妖精伝姫-シラユキ」で除外召喚すると3500回復しますし、「ネクロフェイス」の除外は「ネクロフェイス」自身も含め5500回復するので、積極的に除外を狙うといいかもしれません。また裏側除外にも反応するので、除外系の「強欲の壺」関連、除外召喚関連とも相性が良いです。
そういや、EXデッキを1ターンだけすべて除外するアレがありましたが……あれも回復するんですかね? 最大30×500ですさまじいことになりそう……。

・「もののけの巣くう祠」:罠
このカード名の①②の効果は1ターンに一度、いずれか1つしか使用できない。
①自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分の墓地のアンデット族モンスター1体を対象とし発動。特殊召喚する。
②自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分の墓地のアンデット族モンスター1体を対象とし発動。効果を無効にして特殊召喚する。

2回使えるアンデット版死者蘇生です。
メリットは罠なので相手ターンでも使えること、墓地に落としても使えること。デメリットは「自分フィールドにモンスターが存在しない」時しか使えないことです。
自分フィールドのモンスターが全除去され、攻撃されそうな時に盾を用意する術としてはいいかもしれません。

・「ヴェンデット・リバース」:罠
①ヴェンデットテーマの効果なので割愛。
②墓地のこのカードを除外し、除外されているアンデット族モンスター5体を選択して発動。デッキに選択したアンデット族モンスターを戻し、1枚ドローする。この効果は1ターン一度のみ。

除外戻しとして採用したいカードです。
ただ難点として、5体も選択する必要があるというところです。除外戻しを頻繁に使用していると、なかなか戻していいラインまでモンスターが溜まらないので、使う頻度は少ないです。あと、「ヴェンデット」がいないと普通に使用できないため、墓地に落とす方法が必要というところですかね……。
それならこまめに使える「アンデット・ネクロナイズ」や「アンデット・ストラグル」を多めに摘む方が使いやすいかもしれません。

・「スキルドレイン」:永続罠
1000LP払ってこのカードを発動できる
①このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される。

悪名高いカードその4。多くのテーマの利点がこのカードだけでつぶれます。
といっても、お互いに効果を禁じられるので、痛み分けといったところでしょうか。単純にカードが強ければ乗り越えられる可能性が高いです。……嘘です。「スキルドレイン」の隙を縫って効果発動できるテーマが強いです。
「不知火」はその隙を狙えるテーマになります。
詳しい使い方は、上記の「メインに据えた時」項目で語っているので、そちらをご覧ください。

・「ラドリートラップ」:永続罠
①自分フィールドにモンスターが召喚・特殊召喚された場合に効果を発動。自分のデッキの上からカードを1枚墓地へ送る。
②このカードが効果でデッキから墓地へ送られた場合、「ラドリートラップ」以外の、このターンに自分の墓地へ送られたカード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。そのカードは、この効果後の次の自分ターン終了時まで、効果を発動できない。

効果は地味ですが、あると大分変わります。「不知火」にとっては、召喚する度にドローしているようなものですからね。
また②の真価は「隣の芝刈り」等で大量墓地落としを行った時に、「ラドリートラップ」が紛れている時です。大量墓地落とし時に落としたくなかったカードを手札に持ってくることができます。発動は……次の次のターンまで持ち越しですが。
ちなみに絵柄にある「ラドリー」は「ドラゴンメイド」テーマのモンスターですが、このカードには「ドラゴンメイド」属性がついていないのか、「ドラゴンメイド」系サーチではこのカードを持ってくることはできません。なんで??

総評

以上で不知火の紹介は終わりです。
他テーマとは異なる、フィールド>墓地>除外>フィールドを繰り返す輪廻の展開に魅力を感じていただけたでしょうか?
回すにはなかなか頭を使う必要がありますが、それが本当楽しい。状況によって使うカードを見極めるだけでなく、事前に準備もしていかなくちゃならないので、先読みしなくちゃいけないんですよね。(そのせいでタイムアウト負けとかしたりします……)
まあ事前に準備するって点で、準備が一瞬で済む環境デッキには遠く及ばないわけですが!
今後は、不知火をメインに他テーマとの混合デッキを作っていきたいと思います。環境デッキにも食いついていけるくらいの内容にしたいですね!

関連情報

版権:©スタジオ・ダイス/集英社・テレビ東京・KONAMI ©Konami Digital Entertainment
遊戯王 マスターデュエル公式サイト:遊戯王 マスターデュエル (konami.com)
販売先:Steam:Yu-Gi-Oh! Master Duel (steampowered.com) (基本無料です)
対応プラットフォーム:Steam、PS5、PS4、Nintendo Switch、XBox、Android、IPhone

意外に不知火安い……現実でも揃えてみたくなってきますね……。
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